SNS動画と広告のデジタルストーリーテリングとは何か?

November 08, 2019

image

出典: Scott Prokop on Shutterstock


■はじめに

コンテンツは常にインターネット上に無数に存在しています。しかし、そのコンテンツの導入に、“ストーリー”はあまり重視されていません。コンテンツ自体は、映像、テキスト、写真、そして全てのメディアの組み合わせなど幅広い意味を包括しているものですが、ストーリーに直結するテキストが空っぽであることも珍しくありません。

実は、そのテキストこそがユーザーの心を揺さぶるコンテンツを作る、大切な要素なのです。


古くから「ストーリー」は、私たち人間の情報伝達の役目を担ってきました。今でも「説得力のある言葉」に出会うと、無意識に耳を傾けたり、語られるストーリーに共感したりするのではないでしょうか。

また、電車内の広告やネットニュースなどで良い言葉やストーリーにふれたとき、ほんの一瞬でも日常であることを忘れてしまった、という経験は誰しも覚えがありますよね。


ストーリーテリングの使われ方はビジネスシーンによって様々ですが、共通する目的は「ユーザーがチャンネル全体で“ストーリー性”を感じ、かつそのストーリーからコンテンツの価値あるいは企業価値を理解できるようにすること」です。


この記事では、私たちが無意識に惹きつけられる「ストーリーテリング(物語形式で語る体験やエピソード)」を、デジタルマーケティングで活用する方法をご紹介します。


■マーケティングのストーリーテリングとは?

写真や動画、テキストなど、何であれストーリーが感じられればユーザーは興味を持ちますが、実はマーケティングで取り入れるべき科学的な根拠があります。

<理由その1>

2010年に米国科学アカデミーの学術誌PNASでグレッグ・スティーブンズ(a)、ローレン・シルバート(b)、およびウリ・ハッソン(c)らが発表した報告によると、「ストーリーは脳の複数の部分に関与し、話し手と聞き手の脳が同時性を持つこともある」とのこと。話し手と聞き手のニューラル・カップリング(知覚結合)がコミュニケーションを成功させたと言うのです。

“結果、コミュニケーションが成功している間話し手と聞き手の脳が共同の反応パターンを示しただけでなく、より広範なニューラル・カップリングであるほど理解が深く、成功したコミュニケーションをもたらしたのです。”

※注釈

(a)グレッグ・スティーブンズ:元プリンストン大学学者、現在OIST理論生物物理学ユニット准教授

(b)ローレン・シルバート:プリンストン大学の元学者

(c)ウリ・ハッソン:プリンストン大学神経科学者及び心理学者

<理由その2>

ストーリーは私たちの感情に大きく関わっています。感情が刺激されるほど情報の詳細を鮮明に描いたり、面白い、悲しい、また考えさせるストーリーとして思い出したりすることができます。

ここで考えてみてください。あなたは最後に見たプレゼンや仕事の情報を思い出すことはできますか? ほとんどのビジネスパーソンは、プレゼンの情報や仕事で見聞きしたことよりも、SNSでいいねやシェアしたコンテンツの方が思い出せるのではないでしょうか。つまりその時何らかの感情的な反応を引き起こしたため、記憶に残っている可能性があるといえます。

<理由その3>

ストーリーには「愛のホルモン」と呼ばれるオキシトシンを分泌させる効果があり、ブランドに対する信頼感アップにつながります。また、デジタルマーケティングにストーリーテリングの効果が重要であることは、マーケティング業界で有名なこの言葉からも分かるでしょう。「顧客が商品を購入するには、顧客があなたを知り、好きであり、信頼していなければなりません」

<理由その4>

マーケティング広告にストーリーテリングを導入しているブランドは、見込み客と深い信頼関係を築くことができます。SNSではインパクトがある動画や好奇心を満たす情報量が多いほど、ユーザーはそのアカウントにいいねやフォローをするはずです。ストーリーテリングは様々な場面で、役立っているのです!


■デジタルストーリーテリング/基本編

実際にSNSで取り入れるために、知っておくべき3つのポイントからご紹介します。

image

出典: Marvin Meyer on Unsplash

【深く顧客を知る】

基本はターゲットとなる顧客をできるだけ深く理解することです。コンテンツは良質なストーリーを提供することができますが、そもそも潜在顧客と共鳴しなければ、求める結果は得られません。

【顧客の声のトーンを使用する】

デジタルストーリーをターゲットの心に響かせるためには、彼らの声のトーンで話すことがエンゲージメントの鍵になります。潜在的な顧客があなたのコンテンツを見たときに、まるで自分のことを言っているようだ、と感じられるのが理想です。

「じゃあどうやってターゲットの声を知るの?」という方は、メールや電話で特定の製品・コンテンツに関するインタビューが有効です。そこで顧客の話す言葉や温度感など生の声を参考に、次のストーリーの完成度を高めていくことができます。

【顧客をストーリーの<主役>にする】

デジタルストーリーテリングのプロは、「顧客をストーリーの主役にすることは、あなたのビジネスを作り上げるよりはるかに成功している」としばしば言います。常に顧客をストーリーの主役にし、その視点から情報を発信してみてください。そうすることで顧客がブランドに共感を抱き、信頼関係を築きやすくなるはずです。


■デジタルストーリーテリング/実践編

image

出典:Priscilla Du Preez on Unsplash

【短く、創造的である】

伝えたい魅力は、シンプルかつ独創的に表現します。ストーリーの説明が長くてはユーザーの興味が他に移ってしまいますよね。実際にオンライン上でもっとも多くシェアされる投稿は「短い」「興味深い」「印象に残る」ストーリーであると言われています。

また、サイバーエージェント調査によると、今後動画コンテンツはさらに流通し、動画広告の市場は2020年に2900億円に達するとまで言われています。動画が当たり前の世の中で勝ち抜くために、ぜひ取り入れてみてください。

【ユニークな「体験」でブランドフォロワーを構築】

良いキャッチコピーで興味を持ってもらうこととより効果的な方法が、Webサイト訪問者やSNSのフォロワーにユニークな「体験」をさせることです。

SNS上での人気や話題性はすぐさまシェアされより目に留めてくれるユーザーの増加につながりますし、結果的にコンバージョンに直結する可能性が上がります。

【ストーリーを定期的に改善しユーザーを惹きつける】

同じ情報ばかり見ていては当然ユーザー離れにつながるので、定期的なストーリーの更新は不可欠です。

現在Web上には多数のデータ分析プラットフォームが存在しており、どのブログがPV数を稼いでいるのか、マルチメディアがしっかり機能しているか、どのコンテンツをスケーリングする必要があるかなど、簡単に課題を見つけることができます。


以上がデジタルストーリーテリングの主な流れです。

SNSが持つ資産全体でのブランドストーリーテリング、マルチメディアプレゼンテーション、そして戦略の改善をご紹介しましたが、このブログでさえ、あなたに読んでいただくためのストーリーを持っているということなのです。


このブログの内容に基づいて戦略とアプローチを計画することで、潜在的なユーザーを獲得できることは間違いありません。ぜひあなたのブランドやコンテンツでストーリーテリングをご活用ください!